少しでも節税したい。将来の年金がわりに家賃収入という形で不労所得を得たい。そんな心情に付け込んでくる悪質なマンションや不動産投資詐欺が後を絶ちません。

不動産は一生に一度と言われるほどの高い買い物です。もしも不動産投資詐欺に遭ってしまった場合、被害額は数百万、ひどければ数千万という大金になってしまうこともあります。

詐欺で騙し取られたお金を取り返したいと思っても、そのためにかかる手間は膨大で、巧妙に法律の抜け穴をかいくぐって騙してくるケースもあり、被害を受けたとしても返金を求めることが非常に難しいケースも、残念ながら少なくありません。

水際で被害を食い止めるため、悪質な不動産投資詐欺の手口や被害事例を知っておくことは非常に重要なことです。もしも今不動産投資の話を持ちかけられていて、「この話には裏があるのではないか」と不安に感じているのならば、ぜひこの先を読み進めてみてください。あなたが得たい答えがここにあるかもしれません。

INDEX

不動産投資詐欺のよくある被害事例

まずは、実際に起きた被害事例を押さえましょう。若干のフィクションは加えていますが、このような不動産投資詐欺の被害は後を絶ちません。

高利回りで家賃保証があると言われてマンションを購入した

ワンルームマンションの不動産投資が儲かる、と言われて久しいですが、マンション投資にも詐欺被害が横行しています。

「このエリアの物件は空室が少なく、空室になってもすぐ埋まる」「高利回りだし将来地価も値上がりする」「家賃保証がついているので安心して投資ができる」などといって、マンション投資を勧めてくる業者も多いものです。

しかし蓋を開けてみれば、家賃保証が付いていたとしても保証料が異常に高額だったり、空室が出ても入居者を募集する営業すらせずに放置され、気がついたら住宅ローンの支払いだけが重くのしかかるという被害に遭ってしまうことも…

婚活中に「二人の新居のために」とマンション購入を勧められる

結婚詐欺など、婚活中の男女をカモにした詐欺というのは少なくありませんが、最近では、婚活中の男女も不動産投資詐欺に狙われています。交際を始めてしばらくしてから、具体的な結婚の話をほのめかし、「二人の新居にマンションを購入しよう」と持ちかけてくるのです。

高利回りだ、数年すればこのあたりの地価が上がるからその時売却してまたいい物件に移り住もう、などとことば巧みにマンション購入を持ちかけ、購入に同意して契約をすると、徐々に連絡が取れなくなったり、「結婚できなくなった」と振られたりといった状況になるのです。

残された被害者は、マンションは確かに手に入りますが、元々は結婚した後の新居のために購入したもの。ファミリータイプのものが多く、莫大な住宅ローンを抱えることになるのです。

相続した土地を買いたい人がいると言われ、格安で売却

また、相続財産には相続税がかかるため、土地や建物などの不動産を相続する際には手持ちの現金がなければ相続税が払えなくなってしまったり、のちの固定資産税が大きくかかってきたりと、意外に相続する側にとっても負担が大きいという事実があります。

そういった一面もあるからか、莫大な財産を相続した人の中には、「とりあえず不動産投資をして財産を増やそう」と考える人も少なくありません。しっかりした投資の知識や経験があればいいのですが、これまで投資の経験がない人もおり、不動産詐欺の被害に遭ってしまうケースもあります。

相続財産は詐欺師に狙われやすい財産の一つで、投資経験がない人に対して不動産業者などを装って巧みに近づき、「今この土地を買いたいと申し出ている人がいるので、すぐに売却できます」などといって近づいてきます。

目先の現金に惑わされて、相場よりもかなり安い金額で不動産を売却してしまうケースも少なくありません。

絶対に押さえておきたい!不動産投資詐欺の8つの手口

不動産はその額も大きいため、不動産投資詐欺に遭ってしまうとその被害は甚大です。できるだけ被害に遭わないよう、不動産投資詐欺の手口を知っておくことは、今後のリスクヘッジにも有効といえます。

また、もしもすでに不動産投資を持ちかけられている、または不動産投資を考えているということであれば、詐欺師の手口を知っておくことはとても大切なことと言えます。不動産投資詐欺ではどんな手口が使われているのか、多いものをまとめました。

1.豪華なパンフレットを持ってくる

「今はこの物件がかなり『買い』なんです」といって、不動産業者を装って近づいてくる詐欺師も少なくありません。詐欺師は高級な腕時計や靴を身につけて高額所得者のように見せるという手口がありますが、不動産詐欺でも同様の手口を使って騙してきます。

それが、投資物件についての豪華なパンフレットであることが多いのです。マンションの購入を検討したことがある方なら見たことがあるでしょう。分譲用のマンションの多くは、豪華なパンフレットを販促用に使っています。

詐欺師もこのような豪華なパンフレットを作成するのですが、問題はその物件が架空の投資物件であることも少なくないこと。ありもしない物件のパンフレットを作って持ってくることもあります。

もしくは、投資用物件として売りに出されているとしても自分が販売権利を持っていないにもかかわらず、勝手に業者を装うというケースもあるので要注意。

2.満室であることを売りにしている

マンション投資をしたいと考えている人にとっては、その物件が満室に近いことが重要です。満室になればそれだけ高利回りになりますが、空室が多いと家賃収入を効率的に得ることもできません。そのため、物件が満室であることを売りにして近づいてくる不動産投資詐欺師もいます。

その言葉を信じて物件を購入してみたら、実は不動産詐欺の仲間が一時的に賃貸していて満室に見せかけていた。または、満室にするために相場よりもかなり低い家賃で募集をかけていた。こんなケースもよくあるんです。

3.運営費用やデメリットについては話さない

マンション投資には、ランニングコストがかかります。毎年の固定資産税、収入が上がれば所得税や住民税なども上がりますし、入居者が退去したらリフォームが必要なこともあります。このようなランニングコストについては一切説明せず、「家賃収入で全てまかなえます」などとうまい話ばかりを持ちかけてくるのも、不動産投資詐欺の手口の一つです。

4.とにかく強引に勧誘してくる、勝手に手続きを進める

不動産投資詐欺の被害で多いのが、とにかく強引な営業を受けた、恐喝に近いような罵詈雑言を言われた、というようなケースです。詐欺は「うまい話」を持ちかけてくるものなので、冷静な判断力がある人であれば「この話怪しいかも」と見破ることもできるため、詐欺師はとにかく相手の判断能力を奪おうとしてきます。

不動産投資詐欺のケースではなくても、「長時間同じところに拘束されて延々契約を迫られた」「不安を煽り、契約しなければ大変なことになると思わせる」「一旦持ち帰って考えるといっても承諾せず、その場で契約するまで返さない」など、監禁や恐喝とも呼べそうな手口を使って契約を進めようとすることも。

不動産投資の場合も、「この投資用物件、あなたに合うと思って担当者にアポを取っておいたから」「とにかく仮申し込みだけしておきましょう」など、強引になんらかのアクションを取られ、そこからなし崩し的に契約に持ち込もうとする手口も多いものです。

5.デート商法を使って不動産投資詐欺を働く輩も

被害事例のところでも登場しましたが、不動産投資詐欺の舞台として「婚活」「出会い系」などが増えてきています。いわゆる「デート商法」です。以前は宝石の売買契約や高額のエステ契約などの詐欺手口でこのデート商法が使われていましたが、最近では不動産投資詐欺でも頻繁に登場してきていますので、注意が必要です。

婚活中の男女や出会いを求めている男女に「あなたに恋愛感情があります」という体で近づき、交際に発展。その後、実は自分は不動産をたくさん持っていて投資もしているが、高利回りの物件があるから買わないかと持ちかけてきたり、「二人の新居のために」といって新居の名目で不動産を買わせたりするのが手口です。

6.マイホームローンが使えると誘ってくる

こちらも詐欺まがいの手口と言っていいでしょう。投資用物件をローンで購入するときには、事業用ローンを組まなければなりません。これは一般的に住宅ローンと呼ばれているものとは異なります。

最近では、マイナス金利などの影響で住宅ローンの金利が1%を切ることも多く、今が住宅の買い時だと言われてきました。しかし、事業用ローンの金利は低くても年率3%程度。住宅ローンと同じ感覚で考えているとかなり痛い目を見ます。

そのため、「投資用物件でもマイホームローンが使えます」ということを売りにして近寄ってくる悪質な業者もいるのです。この話に乗って、投資用物件なのにマイホームローンを組んだことがローンを組んだ銀行などにバレたら、一括返済を迫られることも。痛い目を見るのは自分です。

7.不動産登記を勝手に他人名義に移転して転売する

この手口も不動産を売却したい人をカモにしていますが、不動産を売却したい人に近づいて売却を取持ち、詐欺によって本人を騙して登記を移転させるケースもあります。

もしも詐欺によって登記を移転し、その不動産を購入した第三者が所有権登記をしてしまったら、詐欺を理由としてその土地を取り戻すことはできなくなります(民法177条参照)。非常に悪質な詐欺と言えるでしょう。

また、何らかの理由をつけて本人から印鑑証明書などの書類を預かったり、書類を勝手に偽造したりして本人を装い、登記を移転するという手口もあります。

書類を勝手に偽造して登記を移転する行為は、もはや詐欺とは呼べません。これは有印公文書偽造罪(刑法155条)などの他の犯罪に該当することになります。

8.手付金を支払ったあと連絡が取れなくなる

手付金を狙った詐欺も横行しています。業者を装って物件を勧め、数百万前後の金額を手付金に定めておきます。被害者がその不動産を購入することを決めて売買契約を結ぶときにまず手付金を支払わせます。そして、実際に引き渡しという段階になって連絡が取れなくなるというパターンです。

たいていの場合、物件が手に入るかというとそういうわけではなく、不動産登記も自分には移転していません。そのため、手付金分の金額だけを奪われる形になるのです。

信じていい?不動産投資詐欺師がよく使うセリフを検証

不動産投資詐欺の手口はそう多くはありません。また、よく使われる言葉というものもあります。この言葉で近づいてくる人が全て詐欺師というわけではもちろんなく、中には本当に掘り出し物の投資用物件も存在するでしょう。

しかし、そこを見極められる目がなければ、詐欺被害に遭ってしまう確率が高まってしまいます。もしこれから書くような言葉を巧みに使って不動産投資を持ちかけてくる人がいた場合、とりあえずは警戒してください。その上で、後から解説する「不動産投資詐欺と優良業者を見分ける5つの視点」を参考に、詐欺業者なのかそうではないのかを確認してください。

「高利回りの物件だ」

一般的に、マンションなどの不動産投資では実質的な利回りは5%程度と言われています。利回りとは、元金に対する利益の割合のこと。高利回りの物件を見つけることは、不動産投資を行う上では重要なことです。

不動産投資詐欺を持ちかけてくる詐欺師の中には、「利回り20%以上の高利回り物件です」などと言って、その物件が高利回り物件であることを大きくアピールしてきます。中には、業者を装ってしっかりとしたパンフレットを渡してくる詐欺師も。

しかし、利回りにはからくりがあるんです。利回りには表面利回りと実質利回りという2つの表示があり、表面利回りは「物件の全ての部屋が満室になった時の利回り」のこと。

さらに、この数字にはランニングコストなどの複雑な計算は含まれていません。ただ単に、年間の家賃収入を物件価格で割っただけのものなんです。満室を想定して計算されている上に、不動産にかかる費用は計算に含まれていないとなれば、高い数値が出るのは当然。

もしも高利回りを謳って近づいてくる人がいたら、それが実質利回りなのか表面利回りなのかはしっかりと確認しましょう。

「家賃保証があるから安心」

不動産投資をしても、空室が多ければ家賃収入が見込めないため収益が上がりません。そこで、「家賃保証がある」といって安心させ、不動産投資を勧めてくる業者もいます。

家賃保証とはサブリースとも呼ばれ、空室があったとしても一定の家賃収入を業者が保証してくれるというシステムです。家賃保証にはいろいろなタイプがあり、入居者が家賃を滞納したときに滞納した家賃を代わって負担するものや、オーナーと入居者の間に業者が入って、まずオーナーから業者が不動産を一括借り上げするものなどがあります。

この家賃保証、確かにとても魅力的なシステムではありますが、もしも持ちかけられたときにはしっかりとその契約内容を確認してください。家賃保証は最初の数年のみ、となっていたり、一定期間後は数年ごとに条件を変えながら更新していくシステムになっていたりすることもあります。

投資用物件を購入した当初は家賃保証として提示される金額が高くても、年数が減るごとに金額が下がっていくことはよくあること。また、一旦契約したあとで業者から条件変更を提示されたとき「話が違うじゃないか」とクレームをつけても、「では家賃保証の契約はなしということで」と取り合ってくれない可能性が高いんです。

悪徳業者ではない一般的な業者とのサブリースでも、自分の思っているメリットがある契約になっているのか、しっかりと確認しておく必要がある部分と言えます。

「この物件は将来確実に値上がりする」

オリンピック開催に向けて日本中が沸き立っていますが、中にはその影響で地価が高騰したところもありました。このように、なんらかの要因で地価は変動します。例えば、近くに新幹線の駅ができることになった・大型ショッピングモールができることになったという理由でも、地価は変動します。

そのため、「将来ここのエリアは絶対に値上がりする」「すでに銀行で働いている人たちがたくさんこの辺の土地を買っている」などと言って不動産投資を持ちかけてくる人もいます。ここは慎重に判断してください。

確かに、世間で「地価が上がった」とわかるかなり前の段階で「ここの土地は将来的に値上がりする」と知ることができる業種もあります。ただ、なぜ騙されやすいかというと、自分ではその情報が本当かどうかがわからないから。

そこで銀行員や公務員など一定の権威や信頼性があるステイタスの人の情報を持ってこられると「その人たちが『買いだ』と言っているなら大丈夫だろう」といって信じ込んでしまうのです。将来本当にその土地が値上がりするかどうかは、予測はできても100%確実なことは誰にもわかりません。もしも将来の値上がりをアピールしてくる人がいたら、その根拠を詳しく聞き出しましょう。

そして、その根拠が信用するにあたいする情報なのかを、できるだけ色々な角度から情報を仕入れて検証してください。

「マンション投資は節税になります」

ワンルームマンション投資の売り文句で多いのが、「節税になる」という言葉。医者や公務員、大手企業の重役など、高額所得を得ていると思われる人が副業としてマンション投資をすることで、所得税や相続税などの節税になるというものです。

確かに、マンション投資では購入費用を減価償却して損金計上することができるため、本業の所得や経費と損益通算をすることで節税につながることは珍しくありません。また、現金で大きなお金を持っておくよりも、不動産に変えた方が基本的に相続税評価額や固定資産税評価額が低くなるため、相続税の対象額が少なくなって結果的に課税される相続税が低く済むというメリットはあります。

ただ、損益通算をして課税対象額が減るということは、マンション投資で少なからず赤字が出ているということ。節税には繋がったとしても、長期的に見て抱え込む赤字が大きくなってしまったのではあまり意味がありません。

物件を検討するときにはこの点についてしっかり検討しておき、持ちかけられている話が本当に自分にとって利がありそうなのかを判断してください。また、このような謳い文句で手付金をだまし取る詐欺被害も横行しています。

「30年後に家賃収入が年金がわりになる」

「将来的に家賃収入が定期的にかつ安定して入ってくることで年金がわりになります」というのも、不動産投資詐欺が使ってくる手口の一つです。確かに家賃収入は不労所得なので、安定継続収入が得られると考えれば美味しい話です。

しかし、土地以外の不動産は、建てた瞬間から老朽化が始まります。十年後、二十年後にその投資用物件はどんな状態になっているのでしょうか?修繕やリフォームが必要な状態になっていれば、当然修繕費やリフォーム費用はかかります。さらに、毎年の固定資産税も発生していきます。まずはこの点をしっかり押さえてから、業者の話を冷静に聞くことが大切です。

詐欺師は、できるだけ情報を持っていない人を狙ってきます。「詳しいことはよく分からないけど儲かるらしいからやってみたい」という人が一番ありがたいのです。ターゲットにされないように、うまい話に潜むデメリットをしっかりと把握しておいてください。

「ローンを組んでも家賃収入があるから差し引きゼロ」

マンション投資をするだけの資金がない人に対しても、マンション投資詐欺師は近づいてきます。「マンションのローンが月10万かかったとしても、家賃収入が月10万入ってくれば手出しは0円です。ローンの支払いが終われば、まるまる10万円は毎月自分のものになります」と言われたら要注意!

先ほども解説した通り、マンション投資にはランニングコストがかかります。その上修繕費などの突発的な支出が出る可能性もあるんです。それに、空室リスクを考えれば、毎月安定して10万円が入ってくる保証はどこにもありません。

何より、マンション投資詐欺で危険なのがオーバーローンを組んでしまうこと。初期費用から何から全てをローンでまかなうことをオーバーローンと言いますが、投資用物件で高額のローンを組んだ後で、自分の居住用物件の住宅ローンを組もうとする場合、審査が下りないケースが多いので注意してください。

住宅ローンなどのローンを組む場合は、一年間の返済額が収入の何割程度までという上限が決められています。これは銀行によって基準が異なりますが、概ね収入に対する返済額が3割程度だと見ておくとわかりやすいでしょう。

投資用物件でこの3割を満たしてしまった場合、さらにローンを組むことが難しくなるのです。マンション投資で得た家賃収入を自宅の住宅ローンに回せばいい、などと言葉巧みに言われたら注意してください。

「買いたい人がいる」「すぐ売れる」

収益化できる不動産を保有して不動産投資を行いたいという人もいれば、今手持ちの不動産を早めに現金化して新しい物件を購入したいと考えている人もいます。そういう人にとっては、今保有している不動産が高値で売れることはもちろんですが、できるだけ早く売れることも重要なことです。

不動産投資詐欺の加害者は、「今その物件を買いたいといっている人がいる」といって被害者の関心を引きます。そして、「この人を逃したら売れない」「相場より少し値段を下げるならすぐに購入する」などといって、不動産を買い叩いてきます。

しかし実際にはその不動産を購入したいという人がいるわけではなく、結果として被害者は相場よりもかなり安い金額で不動産を手放すという被害に遭うことになるのです。

不動産投資詐欺と優良業者を見分ける5つの視点

これから不動産投資を考えている人や、現在不動産投資をしていて「もしかすると詐欺に遭っているかもしれない」と不安になっている人は、不動産投資詐欺の手口と合わせて、ぜひこの対策法を押さえておいてください。

1.投資コンサルタントやセミナー講師の営業には警戒を

不動産投資詐欺師の多くは、投資のプロという顔をして被害者に近づいてきます。例えば、投資コンサルタントや不動産会社などがその例です。特に、投資コンサルタントには要注意。もちろん全ての投資コンサルタントが怪しい詐欺師というわけではありませんが、不動産投資詐欺のターゲットを見つけるためには、投資コンサルタントを装うことのメリットが大きいのです。

そのメリットとは、「投資に興味がある素人」を集めることができること。投資コンサルタントの中には初心者を集めた投資セミナーを行なっているところも少なくありません。初心者向けのセミナーには、投資の素人が集まるのは当然のことですよね。

そうして初心者を集めておいて、不動産投資詐欺を仕掛けるのです。投資コンサルタントや投資セミナーに出席する際には、講師とは適度な距離を保ち、相手が信頼できるかどうか事前にしっかり調べてから参加しましょう。

2.不動産業者の名前で検索してみる

不動産業者などから不動産投資を持ちかけられた場合は、その場で即決せずに名刺を受け取り、家に帰ってインターネットでその業者の名前や担当者の名前を検索してみてください。

常習的に不動産投資詐欺を行っていたり、詐欺までは行かなくても悪質なことをして不動産投資被害を出している業者は、ネット上で注意喚起されていることも少なくありません。名前で出てこなければ、所在地で調べてみてもいいですね。会社の所在地となっているところがバーチャルオフィスだったり、架空の住所だったりするときは、警戒心を強めてください。

3.デメリットをしつこく聞いて反応を見る

詐欺師は、基本的にメリットばかりを話してきます。信ぴょう性を高めるためにデメリットについて話すこともありますが、契約に影響しない程度の軽いものばかりで、本当に致命的なことにがあっても隠していることが少なくありません。

不動産投資を持ちかけてきている人が詐欺かどうかを見分けるためにも、自分のリスク管理のためにも、その投資物件に関するデメリットがないかどうかしつこく聞いて反応を見るという方法も有効です。

物件にかかるランニングコストを一覧表にしてもらう、実際に運用が始まった後の収支表を出してもらうほか、物件に抵当権がついていないか、登記簿謄本は見せてもらえるのかなど、少々面倒と思われるようなことも遠慮なく聞いてみましょう。

痛いところを突かれた時の反応で、その業者が信頼できるかどうかがわかります。黙りこむ・話をそらすなどの反応の他にも、逆ギレする・急に態度が変わるなどの反応が来たら要注意。取引をするのは避けた方が賢明です。

4.本当にその不動産が売れるのか、相場を知っておく

高利回り、空室が出にくい、数年後に地価が倍になる、というようなことを言われた時には、その情報がどこから出てきて、どれくらい信憑性があるのかを自分で調べなければなりません。そもそも投資というものにおいて「自分の代わりに誰かが利益を上げてくれる」という美味しい話はないのです。

不動産投資だけではありません。株式投資も、FXなどの外貨投資も、投資で利益を上げたいのなら、まずは自分でしっかりと基礎知識をつけ、投資経験を積むことが成功に向かうために必要です。それに、知識がなければその儲け話が詐欺なのかどうかも判断できません。

不動産投資に関しては、本当にその不動産の利回りが高いのか、空室が出にくいのかということをしっかり調べましょう。それから投資するかを決めても遅くはありません。

5.他の不動産業者にも相談してみる

その不動産が投資をするに値する物件かどうかを自分で調べることは重要ですが、同時にやはり専門家の意見を聞くことも大事です。セカンドオピニオンとして、不動産投資をする前に、信頼できる他の不動産業者やコンサルタントに相談して意見を聞いておきましょう。

この時に注意して欲しいのが、不動産投資を勧めてきた人からセカンドオピニオン先を紹介してもらわないこと。グルになって詐欺を働く可能性もあるため、ここは重々注意してください。もしも知り合いに信頼できる業者がいない場合は、家族や友人など信頼できる人に頼んで仲介してもらいましょう。

不動産投資詐欺は弁護士に相談して早期の対応を

一般的に、詐欺被害にあったときには返金を求めることが難しいと言われています。

これまでにあげた手口で騙されて何らかの被害を被ったとしても、そもそも詐欺とすら言えないものもあれば、手口としては悪質で損害賠償や慰謝料が請求できる事案でも、相手が詐欺を働いたという証拠が残っていなかったり、連絡がつかなくなってしまったりして対応ができないこともあります。

しかし、だからといって最初から無理だと決めつけて何の対策も取らないというのは早計です。もしかすると、同じように詐欺被害にあった人がたくさんいるかもしれません。消費者センターや警察に詐欺の相談した件数が多くなれば、警察も大掛かりな捜査に乗り出してくれる可能性もあります。

まずは前段階として弁護士に相談し、返金が可能な案件なのか具体的な見通しを求めてみてください。詐欺被害の証拠がない・詐欺師の連絡先がわからないなど、弁護士でも対応が難しいことがあるかもしれませんが、その判断は弁護士に相談してからでも遅くはありません。

弁護士は、詐欺被害の返金を求めるための民事訴訟を起こしたり、弁護士として相手に内容証明を送ったり直接交渉してくれるなどの具体的な対応ができるほか、警察へ相談に行く時にも弁護士を同行させることができます。

弁護士が同行することにより、警察に不動産詐欺被害がどれだけ深刻なのか、より説得力を持って警察に働きかけができます。一人で悩まずに、まずは弁護士に気軽に相談してください。