男女問わず、そして年齢に関係なく異性に恋をしてしまったら、「この人こそが私の運命の相手だ!」と勘違いしてしまうものです。

実際に運命の人で結婚し、死ぬまで添い遂げる人もいますが離婚件数から考えると、そうやすやすと運命の人と出会えることはないようです……。

しかし、結婚詐欺師はそんな恋愛に関する勘違いを巧みに使いこなし、あなたをだまします。

巧妙な彼らの手口にかかれば医者や弁護士であっても、かんたんに手のひらの上で転がされてしまうのです。ただ、実際に結婚詐欺師にだまされてしまうケースには、いくつかの共通点があり、精巧に見える詐欺の手口であっても、実際にはある種のマニュアル的なものが存在しています。

そして、実際に行った詐欺の事例を知ることで、詐欺の手口を知り、詐欺から自分を守ることに繋がるのです。

ということで、今回は実際にあった結婚詐欺の事例を紹介しつつ、その手口について解説して行きたいと思います。

※これからご紹介する結婚詐欺の事例は、実際に被害にあった方の体験談をもとに個人情報保護の観点からフィクションを盛り込んでいます。ご了承ください。

【結婚詐欺:事例①】山崎さん 男性 36歳 医師

好きだった彼女と連絡が取れなくなり、彼女がいなくなって1ヶ月が経つまで、自分が結婚詐欺の被害にあったことを信じられずにいました。

もともと勉強は出来るけれど、人付き合いが苦手だった自分は医者になってからも、なかなか出会いがありませんでした。世間では「医者はモテる」とか「医者になれば人生ウハウハ」とか言われますが、自分のように対して顔もよくない医者は、いくらお金があってもモテないんです。

もちろん、お金はある程度は持っていますし、独身者としては裕福な方だったと思いますが、異性関係はなかなか……そもそも人付き合いが苦手で、付き合った彼女は大学時代に1人だけ、という状況でした。

医者になって、10年近くが過ぎ周りは――同じ病院の看護師たちも結婚するのに自分だけは、いつまでも独身で、正直焦っていました。

そんな折にテレビで今は「婚活ブーム」であることを知り、後日自分も結婚相手を探すために結婚相談所に申し込みを行ったのですが……。

結婚相談所のパーティーにうんざりした山崎さんでしたが……?

仕事の休みに結婚相談所に行き、まるまる1日使って、相談所に自分の登録を行いました。その後は結婚相談所が主催するパーティーに参加したり、結婚アドバイザーの人に、いろいろとアドバイスを貰ったりしていたのですが、毎度、この婚活パーティーにはうんざりしました。

さっきまで自分に興味がなかった女性が自分の職業を聞くなり、目を輝かせて「山崎さんって、すご~い!」とか言ってくるんですよ? さっきまでの態度は一体なんだったんだって言う(笑)

そういう女性に辟易していたのもあって、正直婚活パーティーには期待をしていなかったのですが……そこで出会ったのが自分を騙した正美(仮名)でした。

彼女だけは、他の婚活女性と違って職業を聞く前から、決して顔が良くない自分に対しても優しかったですし、医者だという話を打ち明けても「へーそうなんですね~」と変わらぬ態度で接してくれました。

今思えば、それも単なる演技だったんでしょうが、自分は私の前で態度を変えない彼女のことを気に入ってしまいました。

そして、婚活パーティーでは毎回、自分はカップル成立になることはないのですが、その時は正美とカップル成立し、後日2人でデートをすることになったんです。

久々のデートで、浮かれていました。 もちろん、初めてのデートでは「なんで自分みたいな男に?」と彼女に対して警戒心を抱いていましたが、デートの回数が増えていくうちに、その警戒心もなくなって行き、自分の中で彼女の存在が大きくなって来ました。

そして、それとなく正美に対して「結婚を前提につきあってくれないか」とプロポーズをしたんですが、その時には、すでに彼女の術中にハマっていたんですね……。

幸せな結婚生活が待っているはずだったのに……?

正美にプロポーズまがいのことをしたら、彼女から「こちらこそ、よろしくお願いします」と言われて浮かれた自分は、彼女に対して早速結婚指輪をプレゼントしました。100万円以上するやつです(苦笑)

正美も自分のプロポーズを受け入れてくれたので、彼女対して今まで以上に自分を許していたんです。2人の新居を探すためにマンション巡りをしていたので、彼女に当面の新居を探す資金として、50万円を渡していました。

しかし、正美にお金を渡してから、彼女の態度は少しずつ変化して行ったんです……。 自分からの電話に、すぐに出ることは減ったし。何かにつけてお金をせびるようなことが増えてきました。

こちらが彼女に対してお金を貸すことを拒もうとすると「私のこと、もう愛してないの!!!」って泣くんです。それで、いろいろと理由をつけて、彼女から総額1000万円近くですかね、騙し取られました。

でも、その時の自分は「正美を逃したら、もう一生誰とも結婚することができないかも……」と不安だったのと、結婚に対して焦っていたのもあって「結婚したら彼女も変わる」と、自分自身に言い聞かせていたんです。

結果から言うと彼女は変わらず、お金だけがなくなっていき、気づいたころには正美は自分の前から、消えていなくなっていたんです。

彼女から自分のスマホに送られてきたメールは今も保存しています。 「あなたと一緒にいるのに疲れました、さようなら」と一方的に別れ話を切り出され、その後は一切音信不通。

電話をしても、メールをしても、音沙汰なしでした。 正美がいなくなってから、私は食事も喉を通らず、1ヶ月で5kgも痩せましたよ(笑)

ただ、1ヶ月も経つと2人の関係を冷静に見直すことができて……やっと正美が詐欺師だったことに気づいて弁護士に相談して……というのが自分の被害内容です。

まさか自分が結婚詐欺の被害に合うとは思ってもいませんでしたよ。 やっぱり、女って怖いですよね(苦笑)

婚活中に結婚詐欺の被害に合う方が急増しています!

幸せな結婚相手を探すために行う婚活ですが、実は婚活ブームの煽りを受けて、結婚詐欺の被害件数も急増しています。

山崎さんのように男性が婚活パーティーで、結婚詐欺師に騙されてしまう事例も多いですが、実際には男性の3倍以上も女性は婚活パーティーで詐欺の被害に合いやすいという警察発表がなされており、実は近年の結婚詐欺は男性だけでなく、女性でも注意が必要なんです。

それでは、次は女性が結婚詐欺の被害にあった事例をご紹介したいと思います。

【結婚詐欺:事例②】長澤さん 女性 39歳 空港勤務

私、昔はこれでもモテたんです! もともとは航空会社で、キャビンアテンダントをしていましたから、若い頃は引く手あまただったし、いろいろな国の男性とデートを重ねて、お付き合いもして……と順風満帆な人生を歩んでいたんですが、結婚はなかなかできずにいました。

あまりにもいろいろな人とお付き合いをしすぎていたせいか、目が肥えていたんですよね、私が今までお付き合いした方の中には弁護士や医者、税理士など、いかにも「お金持ち」な男性が多かったので、飛行機から降りて、空港勤務になったあとも「元スッチーです♪」とか言って、合コンしたりしてたんですけど、やっぱり結婚できなくって……。

ただいい加減アラサーを過ぎて、アラフォーだし、そろそろ結婚しなきゃヤバイって思い出してから、婚活パーティーに前以上に顔を出すようにしていました。ただ、同い年で普通の会社員の男性と、今更結婚する気なんて、って当時は思っていたので、婚活もうまくいかなかったですね。

私が婚活で悩んでいる時に、たまたまた行きつけのバーで出会ったのが、沢村という結婚詐欺師でした。

長澤さんに近づく結婚詐欺師の影……

よく私が飲みにいくバーで出会った彼は、たまたま私の隣でお酒を飲んでいた人ですが、先にバーでお酒を飲んでいた私の隣に座った彼は、私よりもちょっと若いぐらいでしたが色気のある人で、隣に座られた瞬間「ドキッ」としてしまったのを今でも覚えています。

その日は1人で飲むつもりだったんですが、バーの店長が気を利かせてくれて、私と彼――結婚詐欺師の沢村との間を取り持ってくれて、今は「余計なことを……」と思っていますが、その時は「さすが、マスター気が利く~♪」と素直に感謝していました。

隣に座った彼と一緒にお酒を飲み、お互いに趣味の話をしていると、私も彼も映画が好きなことがわかって、意気投合。お互いに好きな映画が『アメリ』だったことが判明し、彼から「美味しいクリームブリュレ食べられるところに行かない?」と言われ、2人でバーを抜け出して……。

それからは連絡先を交換して、2人でデートすることになりました。

なんどかデートを繰り返すうちに、結婚詐欺師の術中にどっぷりハマる長澤さん……

私を騙した沢村は、デートの時は本当にスマートな人でした。いつのまにか会計は終わらせてるし、常にレディーファーストを忘れないし、ほんと嘘みたいに女性の扱いが上手い人でした。

そんな彼の振る舞いも私を夢中にさせた要因だったのでしょう。 その頃には、彼にぞっこん。

しかも、広告代理店として独立したばかり……と聞いて、ますます彼のことを好きになっていました。ただ、付き合ってから1ヶ月ほどしてから「事業がうまくいっていない」とか「資金繰りが苦しくってデートができなくって、ごめん」と言われるようになったんです。

私としては、そんな彼のことがいじらしくって「デート代くらい私が出るよ!」「事業がうまく行くように私に手伝えることないかな?」と彼に言ってしまったんです。

私としては、私を騙した沢村との恋を、”最後の恋”にするつもりだったんで、彼が困っているのなら、私の支援で彼の仕事が成功するのなら、お金を出すのは惜しまないつもりでした。

まぁ、結局そんな私の気持ちを彼が利用した結果になったんですけどね……。 はじめのうちは2人のデート代を私が払う、ぐらいのものでした。

それが少しずつ「経費が足りないから30万円出してくれないか」になり、最終的には「このままだと不渡りが……」と会社の経営に関わるお金すら、私に頼る始末でした。

でも、そのときは「どうにかして、彼の会社を助けなきゃ!」と思っていたので、結局定期預金を解約して、彼に合計600万円ぐらいかな? お金を援助していたんです。

彼は私からお金を借りるたびに、まるで拾われた子犬みたいな顔をして「いつも、ごめんね」「このお金はきっと返すから」と私の目を見て言うんです。そんな申し訳なさそうな顔をされて謝られたら、女の私は何も言えませんよね。

そして、ある日突然、沢村は消えました。 ほんと映画や小説で「犯人は急にいなくなった」とか言うじゃないですか、まさしくアレですよ、アレ。

昨日までLINEして「愛してるよ」とか「今、仕事うまく言ってるんだ」とか言ってた人がある日突然、連絡が取れなくなるんです。

LINEの返信もない。 メールも無視。 電話をすれば「この電話は現在使われておりません」。 しかも、事務所だったはずのところも本当はレンタル事務所で、広告代理店で社長をしているという言葉も、真っ赤なウソ。

まるで沢村という男が存在していなかったかのように、すっかり消えてしまったんです。 沢村が消えてから1日はショックのあまり、なんにも考えられませんでした。 2日目になり、ようやく沢村という男がいなくなったことを受け入れ、3日目に沢村の手口が結婚詐欺であることを知りました。

それからの行動は早かったですよ(笑) 警察に被害届を出して、その足で弁護士事務所に行って……!

結果、沢村から騙し取られたお金は返って来たので、これだけはマシですが、それよりも私が失った時間は、もう取り戻せません。

「結婚詐欺に引っかかった」なんて、忘れてしまいたいですが、ショックが大きすぎて沢村に騙されてから3年が経ちますが、未だに男性不信です。

結婚は、きっともう無理でしょうね………。 両親に花嫁衣装も、孫を抱かせてあげることも、今のところ無理そうです。

事例から読み取れる結婚詐欺師たちの心理テクニック

山崎さん長澤さんどちらの事例も、結婚詐欺としてはよくあるケースです。

この2人の事例が特別なワケではなく、結婚詐欺師は騙されやすい人を狙い、その人を夢中にさせることで、その人からお金を騙し取るのです。山崎さん、長澤さんどちらの事例もそうですが、最初結婚詐欺師はその人にとって理想の恋人・結婚相手として現れます。

そして、何度かデートを重ね、結婚の約束をし。 相手を信用させてから、ありがちな理由をつけてお金を少しずつ騙し取って行くのです。

①「好きな人に嫌われたくない心理」を巧みに利用する

人間はその人のことを好きになってしまうと、その人に嫌われないとして、なんでも言うことを聞いてしまう心理が働きます。 「恋は盲目」といいますが、何歳になろうと恋をしてしまうと、誰もがまさしくそのような状態に陥ってしまうのです。

すでに結婚詐欺師のことを好きになってしまった2人は、理想の恋人を装う結婚詐欺師に嫌われまいとして、大金であっても「ポン」と貸してしまいます。

本来であれば親しい人であっても大金を貸すまでには、行きません。 仮に恋人ではなく、友だちに同じ金額のお金を貸すのであれば借用書を作って、利息、返済期限を決めて……と、お金を貸すまでに色々と準備するはずです。しかし、誰かに恋をしてしまい、すでに結婚が見えている状態であれば「自分の身内」と判断し、お金を返す見込みがほとんどなかったとしても、ポンとお金を貸してしまうものなのです。

そして、結婚詐欺師はそんな恋する乙女の心理を利用して、どんどんお金を借りていって――だましとって行くのです。

好きな相手だから、将来結婚するかも知れない相手だからといって無条件に信用し、お金を貸す行為そのものが間違いのもとなのですが、すでに結婚詐欺師に夢中になってしまっている被害者は、その間違いに気づきません。

それどころか「この人に嫌われたくないから」「この人に捨てられたら困るから」という理由を自分の中でつけて、彼らの思惑通りに大金を貢いでしまうのです。

②被害者は欲望に付け込まれている

2人の事例を見ても分かる通り、2人とも「結婚したい」という願望が強すぎるきらいがあります。「結婚したい」と思うことは、決して悪いことではありませんが、あまりに結婚に対して焦り過ぎてしまうと、詐欺のターゲットになってしまうことがあります。

これは婚活パーティーに参加する人全般にいえますが「結婚したい」という欲は、人間の目を曇らせるのです。

山崎さんの場合は「医者という肩書で判断しない人と結婚したい」という欲が結婚詐欺師に狙われてしまいました。そして長澤さんの場合は「顔が良い男性と結婚したい」「玉の輿に乗りたい」という願望を狙い撃ちされています。

この2人が持っていた欲や願望、あるいは結婚相手に対する夢は、誰もが持つものですが、それゆえに誰もが結婚相手に対して、注意を払うべきなのです。

考えてみればそうですよね、お金がない人よりは、お金がある人と結婚したいですし。 ブサイクな人よりは、イケメンな男性と結婚したい。 女性の場合は、できれば専業主婦になって旦那様に愛されたい……と言う夢を持ってしまうことでしょう。

そして、それは万国共通。 男女の――いえ、人類共通の白昼夢みたいなものです。 実際にそんな理想の相手と結婚出来る確率は、非常に、非常に少ない。 現実的に考えれば、そんな理想の相手と恋に落ち、結婚出来る確率は宝くじに当たる確率なみに低いことでしょう。

でも、その夢、その欲望を捨てきれないからこそ、みんな婚活をはじめてしまいます。「私だけは理想の結婚相手を見つかるはずだ」と根拠もないのに、息巻いてしまいますが、その根拠のない自信と婚活に対する行動力が結婚詐欺師に付け込まれる”隙”になってしまいます。

自分の理想の結婚相手が現れて、夢中になるな、というのは、まず不可能でしょう。 しかし、もしかするとあなたの選んだ「白馬の王子様」はあなたの”結婚したい欲”につけこんだ偽りの王子様かもしれないことを、決して忘れないでください。

③結婚詐欺師は不安を煽る

長澤さんの事例で結婚詐欺師は「会社が潰れるかもしれない」というような嘘をつき、長澤さんから多額のお金を騙し取っています。

他の結婚詐欺師に騙されてしまった方も

  • 「親が病気で倒れた」
  • 「会社が倒産しそうだ」
  • 「借金取りが取り立てに来ている」

このような「いかにも」な嘘に騙されて、大金を渡してしまっています。

でも、恋人にこんなことを言われてしまったら、究極的には自分に無関係なことであったとしても、不安にならずにはいられませんよね?

しかし、結婚詐欺師たちはそんな不安な気持ちにつけ込んでお金を騙し取るのです。そして、多くの場合は被害者側が「私がお金を出して、彼(彼女)が助かるなら」と思い込んでしまい、ご紹介した事例のように自分から進んでお金を貸してしまうのです。

結婚詐欺被害の事例からわかる被害者の共通点

実際に結婚詐欺の被害にあってしまった方の心理を知って、多くの方は「もしかしたら、私も結婚詐欺師に騙されてしまうかも……」と不安になってしまったことでしょう。

確率的に考えれば、結婚詐欺師によってお金を騙し取られる可能性は、決して高くはありません。一生に一度、交通事故にあってしまう確率よりも遥かに低いという認識で問題ありません。 しかし、それでも多くの方が詐欺の被害にあい、大金をだまし取られていることだけは、わすれないでください。

今回ご紹介した山崎さん、長澤さんの事例は決して他人ごとではないのです。

今回ご紹介した2人の事例を見てわかるとおり、結婚詐欺師が狙う相手には、いくつかの共通点があります。

もしも、あなたが婚活中ならば、自分が結婚詐欺師に狙われやすい人物なのか、そうでないのかを、下のチェック項目で今のうちに把握しておきましょう。

  • 人間関係が苦手
  • 結婚に対して夢見がち過去の交友関係が派手
  • 結婚適齢期を過ぎている
  • 婚活パーティーや街コンなどに良く参加している

いかがだったでしょうか? 上記の詐欺被害者の共通点に2つ以上当てはまってしまった場合は、あなたも結婚詐欺の被害にあってしまうかも知れません。

それでは結婚詐欺事例からわかった詐欺被害者の共通点について、1つずつ解説して行きたいと思います。

【共通点①】人間関係が苦手な人ほど騙されやすい

結婚詐欺の被害にあってしまう方の多くは、山崎さんのように人間関係が苦手な人です。 人付き合いが苦手で、異性との交流も苦手で孤立しやすい人間こそ、結婚詐欺師にとっていいカモなのです。

たとえば、今回ご紹介した山崎さんの事例は、人付き合いが苦手な山崎さんが女結婚詐欺師をすっかり信用してしまい、依存してしまっていたことが1つの原因となっています。

たとえ結婚を前提にお付き合いをしている女性だったとしても、自分のお金を無条件に渡すべきではありません。もしも、山崎さんが人間関係がうまく、いろいろな人とコミュニケーションを取るのが上手な男性だった場合、恋人に金を貸すことについて、誰かに相談することができたはずです。

しかし、人間関係が苦手で孤立しがちな山崎さんは、気軽に相談出来る人がいなかったし、相談しませんでした。そもそも女結婚詐欺師にぞっこんで、肩までどっぷり依存中。お金を貸すことに対して、誰かに相談しようとも思わなかったことでしょう。

そしてその結果、山崎さんは多額のお金をだまし取られてしまいます。

このように人間関係が苦手で、孤立しがちな人ほど付き合った相手に依存してしまいがち。しかも、自分の恋人に関して相談出来る相手もいないため、一時の感情で突っ走ってしまう傾向があるので、周囲に気軽に相談できる人がいない方は、一旦冷静になって今付き合っている恋人の様子をよ~く観察した方が良いかも知れません。

また自分で「人間関係が苦手だ」という自覚がある方は、恋に溺れ、相手に依存する前に、探偵などを利用してお付き合いしている相手について調査することをオススメします。

【共通点②】結婚は”夢”ではなく”現実”。白馬の王子様にご用心

「②被害者は欲望に付け込まれている」でもご紹介しましたが、結婚詐欺師の被害にあってしまう方は、結婚相手に対する理想が高すぎる傾向があります。

誰だって自分が思い描くような、白馬に乗った王子様がいるものです。 しかし、残念ながら私たちの住む世界で、本当に自分が理想とする「白馬に乗った王子様」と出会える可能性は、ほとんどありません。

また「この人こそ、私の理想の相手だ!」と思ってお付き合いしてみたは良いけれど、現実世界では「まさかこんな人だとは思わなかった」というような、その人の”アラ”が見えてくるのが、一般的です。

  • 「スーツ姿はかっこよかったのに、私服はダサかった」
  • 「お金持ちだと思って付き合ったら、ものすごくケチだった」
  • 「化粧をした顔は好みだったけれど、化粧を取ったら別人だった」

などなど、あなたが待ち望んでいた「白馬の王子様」も人間である以上、どこかに百年の恋も冷めるような瞬間があるもの。残念ながら、理想の白馬の王子様も人間なので、トイレにも行くし、オナラもするし、ゲップもするのです。

しかし、白馬の王子様の正体が結婚詐欺師の場合は、違います。 結婚詐欺師は獲物を逃がさないように、完璧な白馬の王子様を演じきります。

もしも、あなたの恋人があなたの理想とする白馬の王子様そのものだった場合、結婚詐欺師の可能性があるので、恋人の一挙一動に注目し、嘘くささや作り物っぽさがないかを確認してください。

もしかすると、その白馬の王子様が隠している”アラ”は、詐欺師という本物の顔そのものかも知れません……。

【共通点③】過去の交友関係が派手な人ほど、ご注意を!

過去に何人も恋人がいたような人は、恋愛経験の多さから結婚詐欺師に引っかかりにくいというイメージがありますが、実はそうではありません。長澤さんの事例のように、キャビンアテンダントをしていて、過去にモテまくっていた人間であっても、詐欺の被害にあってしまうことがあります。

過去に異性関係がお盛んであっても、”今”モテていないのなら、関係ありません。

特に女性に多いケースですが、なまじ若い頃にモテすぎてしまったがゆえに「私には、もっとふさわしい相手がいる」「このレベルの男じゃダメだ」と男性に対するハードルが高くなっている場合が多々あります。

男性に対する評価が厳しすぎる女性は「自分は男を見る目がある」と思い込んでいる傾向があり、それゆえ白馬の王子様のような理想的な結婚相手が現れると「コロッ」と騙されてしまうものなのです。

しかも「結婚に対して夢見がち」な女性よりも、「過去の交友関係が派手な女性」は、過去の経験をフル動員して「イイ女」を装い、白馬の王子様を逃しまいとあの手、この手でその相手をつなぎとめようとします。

女性側からすれば、相手を夢中にさせるための行為かも知れませんが、その実、夢中になっているのは、自分の方だ――というケースが往々にして少なくないのです。 相手を夢中にさせるつもりが、自分が相手に夢中になってしまい、今お付き合いしている男性に依存してしまう。

そして、その依存心を上手に利用されてしまうため、過去の交友関係が派手な人、特に女性は結婚詐欺師からお金をだまし取られてしまうのです。

男性に対する評価が厳しいことは決して悪いことではありませんが、その男性に対する厳しすぎる評価が、結婚詐欺師に狙われやすい隙になるということを、お忘れなく。

【共通点④】結婚適齢期を過ぎて焦っている人ほど危ない!?

今回ご紹介した2つの結婚詐欺の事例を見てもわかるとおり、結婚詐欺師は結婚適齢期を過ぎた男女を狙います。

結婚詐欺師でなくとも、結婚適齢期を過ぎた男女がなぜ結婚詐欺のターゲットになるのかを説明するのは難しくないですよね。

結婚適齢期を過ぎた男女は、結婚に対して焦っています。 「そろそろ結婚しなければ」「周りのみんなは結婚しているのに……」と言った焦りを結婚詐欺師につけこまれるのです。

結婚に対して焦っている人は結婚の目的が「誰と結婚するか」ではなく、「結婚すること」にすり替わってしまいがちです。

「誰と結婚するか」が目的の人は、結婚相手をしっかりと吟味するため、詐欺師たちにとって、近づきがたい存在です。こういうタイプの人は、しっかりと結婚相手のことを観察し、交際相手に対しても冷静に判断する傾向があるので、詐欺師は好んで近づこうとはしません。

しかし、それとは逆に、いつのまにか「結婚すること」が結婚の目的になっている人は、目の前にいる結婚相手を見ずに、結婚後の生活にばかり焦点が当たってしまいます。

「この人と結婚すれば幸せな結婚が待っている」「この人とどんな家に住もう」など、目の前にいる相手を見ず、その先ばかりを見る人は結婚に対して焦っているため、結婚詐欺師に騙されやすい。

結婚詐欺師と本物の白馬の王子様を見分けるコツは、目の前の相手を冷静な目で観察することだということを、お忘れなく。

【共通点⑤】婚活パーティーや街コンなどに良く参加している

結婚詐欺師にとって一番の難関は詐欺に騙されやすい相手を探すことです。 すべての男女が結婚詐欺の被害にあいやすいのではなく、騙されやすい人を結婚詐欺師が見つけて、詐欺を仕掛けるから、結婚詐欺が成立します。

また結婚詐欺師にとって、お金がない相手は騙し取れる金額が少ないため、旨味がありません。

だから結婚詐欺師は

  • 結婚詐欺に騙されやすい
  • お金を持っている

この2つの条件を満たす相手を、苦労して探さなければならないのです。

しかし、今の時代婚活パーティーや街コンなどに参加すれば、結婚詐欺師は苦労することなく、いいカモを見つけることができます。

実際に今回ご紹介した山崎さんの事例では、婚活パーティーが結婚詐欺師に利用されました。そして長澤さんのケースは一見、婚活パーティーとは関係ないように思えますが、もしかしたら長澤さんが過去に出席した婚活パーティーや街コンで結婚詐欺師に目をつけられた可能性があります。

残念ながら、幸せな結婚相手を見つけるための婚活パーティーや街コンは、詐欺師からすれば、「騙されやすい人の見本市」でしかないのです。

婚活パーティー、街コンに参加する人のほとんどは、結婚に焦っています。 さらにその中でも、結婚適齢期を過ぎて婚活している人は、結婚に対して焦っているし、これまで独身であったことを考えると、お金も持っている可能性が高い。

だからこそ、婚活パーティーは詐欺師にとっての「騙されやすい人の見本市」なのです。

結婚相手を探すために、婚活パーティーや街コンに参加する人はたくさんいますが、その中に結婚詐欺師がいる可能性があるということを覚えておいてください。

結婚詐欺の事例を学んで、未然に被害を防止しよう!

「私は騙されない」とみんな思っています。 しかし、実際には「私は騙されない」と思っている人ほど、結婚詐欺の被害にあっています。

結婚詐欺だけでなく、さまざまな詐欺にも言えることですが、ほとんどの場合「自分だけは大丈夫」という油断が、詐欺師につけ込まれる”隙”になっています。

特に結婚詐欺は他の詐欺と異なり、詐欺の被害にあったかどうかがわかりにくい詐欺です。結婚詐欺師でなかったとしても、恋人からお金を借りるだけ借りて、いなくなってしまうダメンズはいますし。 結婚を前提に付き合っている相手だからこそ、自分が困った状況をなんとか助けてほしいと思い、お金の融通をお願いする人もいないワケではありません。

本来ならば、結婚を前提とした恋人同士であったとしても、お金のやり取りに関しては神経質になるべきですが、現実的にそれは難しい。

なぜなら「好きな人の力になってあげたい」と思う気持ちは、ごく自然な、当たり前のことだからです。たとえ、お金が返ってくる見込みがなかったとしても、好きな人のためだったら、何かしてあげたいと思うのが、人間というもの。

しかし、そんなあなたの優しさを結婚詐欺師は、狙っています。

今回ご紹介した山崎さんと長澤さんの事例を見てもわかる通り、結婚詐欺師はいつ、どこであなたを狙っているかわかりません。

大切なお金と、お金以上に大切な自分の人生の時間を、結婚詐欺師にだまし取られないために、お付き合いする相手のことをよく観察し。 結婚に対して、もっと冷めた目で見ることをオススメします。