若者の犯罪離れ」と新聞上などで騒がれることはありますが、日本人の犯罪率は、減少しており警察庁の2017年度の発表では、昨年1年間に警察が認知(把握)した刑法犯は99万6204件と、戦後最少を更新しました。

日本で暮らす人間としては、刑法犯罪が減ったという事実は喜ぶべきことですが、残念ながら、詐欺は4万999件で前年を4.0%上回っています。

さらに、特殊詐欺事件も増え続けており、還付金を受け取れると偽って金をだまし取る手口「還付金詐欺」の被害に会う人は危険な水域です。

そんな還付金詐欺に騙されないためにも、還付金詐欺の実態について知っておきましょう!

そもそも還付金詐欺とはなんなのか?

還付金詐欺とは、詐欺師が市区町村や年金事務所などの職員を装い、「医療費の過払い分」「年金の未払い分」などを「還付する」と偽り、お金を騙しとる特殊詐欺と言われる詐欺です。

本来、「医療費の過払い分」「年金の未払い分」は、書類を申請するだけで還付金が返って来ます。

また、わざわざ市区町村や年金事務所などの職員が、書類などの通達をせず、「還付金がありますよ」とターゲットにお知らせすることはありません。

だから、勘が良い人ならば市区町村や年金事務所から還付金に関する電話がかかって来た段階で、「これは詐欺だ」と気づくのですが、還付金詐欺のターゲットは、もっぱら高齢者です。

そのため、市区町村や年金事務所から還付金に関する電話がかかってきた時点で詐欺だとは気づかず、騙されてしまうのです。

それでは、どのような手口で詐欺師たちは、高齢者に還付金詐欺を働き、現金を騙しとるのでしょうか? 今回は、その手口をカンタンにご紹介したいと思います。

詐欺師と高齢者の会話から分かる還付金詐欺の手口

詐欺師「もしもし、私、年金事務所の職員のスズキと言います。本日はヤマザキさまに支払われるべき、年金が一部未払いとなっていることをお伝えしたく、お電話しました」

高齢者「それはわざわざご丁寧にありがとうございます。それで年金の一部未払いとは、どういうことでしょうか?」

詐欺師「はい、ヤマザキさまに本来支払われるべきだった、200万円が支払われておりません」

高齢者「ええ!そんなにあるんですか? それでどうすれば良いのでしょうか?」

詐欺師「このままですと、200万円の年金が支払われないままになってしまいます。以前、青色の封筒で種類をお送りしたのですが……」

高齢者「ちょっと、良くわかりません……」

詐欺師「実は書類に記載してあったのですが、還付手続の期限は今日までなんです。今日を逃すと200万円の年金が貰えなくなってしまいます」

高齢者「え!どうすれば良いんですか?」

詐欺師「はい、それではいったん○○銀行のATMに行って、こちらが指定する口座に一時金として、お金を支払って頂いてもよろしいでしょうか? もちろん、お金は後ほど年金の未払い分である200万円と一緒にお返しします」

高齢者「わかりました、それでは○○銀行に向かいます」

詐欺師「○○銀行につき次第、お電話ください。ATMに着いたら、操作方法を説明するので、***-****-****まで電話してくださいね」

以上が還付金詐欺の手口です。

後は、ターゲットとなった高齢者に対して、言葉巧みにATMの操作法を教え、指定の口座にお金を入金させれば、還付金詐欺は完了です。

中には、 「還付手続のため、口座番号と暗証番号を教えてください」 「残高照会というボタンを押し、表示された数字を右から読んでください」 など、あらかじめターゲットの預貯金口座の残高を聞き出し、ターゲットの騙し取れる限界の金額を把握した上で、口座のお金を全部奪い取るような悪質な詐欺師もいます。

還付金詐欺の詐欺に合わないためには、どうすれば良い?

還付金詐欺の被害に自分や、身近な人があわないためには、どうすれば良いのでしょうか?

予防法としては、以下の3つのことが上げられます。

  • 還付金詐欺を予防する3つの方法 電話で「還付金」と言われたら詐欺だと思う
  • お金を支払う前に、誰かに相談する
  • 携帯電話を持ってATMを操作しろは詐欺だと知る
  • まず、年金事務所や税務署から「還付金があります」と電話があった時点で、詐欺を疑いましょう。

    そして、仮に詐欺の電話が巧妙であっても、お金を支払う前に、警察や知り合いなどに相談し、客観的に電話の内容が詐欺かどうかを確認することができれば、詐欺の被害を防ぐことができます。

    しかし、最近の詐欺は巧妙になっており、警察以外の知り合いに相談しても、還付金詐欺だとは気づかれないことがあります。

    その場合は「携帯電話を持ってATM捜査をしてください」と言われた時点で「還付金詐欺だ」と判断し、警察に相談するようにしてください。

    還付金詐欺で被害にあったら、被害にあったお金は返ってくる?

    仮に、還付金詐欺で被害にあってしまった場合、お金は返ってくるのでしょうか?

    警察に被害届けを出しても、必ずしもお金は返って来ません。

    しかし、弁護士に相談することで、還付金詐欺で被害にあったお金の何割かは返ってくることがあります。

    実は弁護士に詐欺被害の相談を行い、「振り込め詐欺救済法」の手続きをしてもらえば、騙し取られたお金が返ってくることがあるのです。

    この「振り込め詐欺救済法」とは、還付金詐欺などの、振込み詐欺にあってしまった人が、騙されて振り込んでしまったお金を被害者に支払う法律です。

    払額は、口座残高や被害に遭われた方の数等に応じて変化しますが、個人で振り込め詐欺救済法の申請を出すよりは、弁護士を通して申請を出した方が、返ってくるお金が多い場合があります。

    また、振り込め詐欺救済法による被害金の支払い手続きや申し出などは、個人では難しい部分もあるので、過去に還付金詐欺で被害にあった経験がある方は、一度弁護士に相談してみることをおすすめします。

    増えつつある還付金詐欺に騙されないで!

    警察の発表を見てもわかる通り、還付金詐欺の被害は増え続けています。

    そして、常に変化し続ける還付金詐欺の手口は巧妙化しており、高齢者でなかったとしても、還付金詐欺に騙されてしまうことがあるので、年齢問わず、還付金詐欺の予防法は知っておいても損はありません。

    あなたと、あなたの身の回りの人を還付金詐欺から守るためにも、還付金詐欺について、ご紹介した内容は覚えておいてください。